日本内科学会雑誌
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I.骨髄不全の病因と病態
1.再生不良性貧血
中尾 眞二
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2012 年 101 巻 7 号 p. 1882-1890

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抄録

再生不良性貧血(再不貧)は,汎血球減少と骨髄低形成を示す疾患群の中から,他の疾患を除外することによって診断される症候群であるため,病態は多様と考えられてきた.しかし最近では,対象を適切に絞れば,ほとんどが免疫病態によって発症する(免疫抑制療法によって改善する)骨髄不全であることが明らかになりつつある.また,最近の解析結果から,再不貧の発病の初期には細胞傷害性T細胞による造血幹細胞の攻撃が起こっているが,その後の骨髄抑制を引き起こしているのは,細胞傷害性T細胞ではなく,何らかの造血抑制性サイトカインと考えられる.

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© 2012 一般社団法人 日本内科学会
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