日本内科学会雑誌
Online ISSN : 1883-2083
Print ISSN : 0021-5384
ISSN-L : 0021-5384
VI.治療法の進歩
6.肝移植
海道 利実上本 伸二
著者情報
キーワード: 肝移植, Kyoto基準, PIVKA-II
ジャーナル フリー

2014 年 103 巻 1 号 p. 110-115

詳細
抄録

肝細胞癌(以下肝癌)に対する肝移植は,癌のみならず,その発生母地である障害肝も同時に正常肝に置換することができる理想的な治療法である.肝癌ガイドライン上の移植適応は,肝障害度CのMilan基準内肝癌であり,保険適応となっている.京都大学では,腫瘍の生物学的悪性度を考慮した新基準により,低い再発率を保ちつつ移植適応の拡大が可能となった.他の肝癌治療は移植成績に影響を及ぼさないが,制御困難な場合は移植時機を逸しないことが重要である.

著者関連情報
© 2014 一般社団法人 日本内科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top