日本内科学会雑誌
Online ISSN : 1883-2083
Print ISSN : 0021-5384
ISSN-L : 0021-5384
今月の症例
アセトアミノフェンによる過敏性血管炎の1例
芝原 友也森脇 篤史園本 格士朗片平 雄之榎津 愛実加藤 香織下釜 達朗川上 覚今永 知俊
著者情報
ジャーナル フリー

2014 年 103 巻 1 号 p. 152-154

詳細
抄録
症例は60歳,男性.感冒症状,関節痛に対してアセトアミノフェンを含む解熱鎮痛薬を内服後,関節痛の増悪と両下腿の紫斑が出現した.薬剤中止で紫斑は消退したが,残存する関節痛にアセトアミノフェンを投与したところ紫斑が再出現した.皮膚生検で白血球破砕性血管炎を認め,投与中止後に症状は改善した.本症例は偶然のチャレンジテストにより過敏性血管炎の診断に至り,安易な対症療法の危険性を示唆する貴重な症例であった.
著者関連情報
© 2014 一般社団法人 日本内科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top