日本内科学会雑誌
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医学と医療の最前線
輸血医療における最近の進歩:特に白血球除去フィルター関連の進化
大戸 斉
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2014 年 103 巻 7 号 p. 1706-1711

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抄録

Aggregate除去から出発した白血球除去フィルターは進化し,輸血血液の白血球の99.99%以上と血小板の90%以上を除去する.白血球と血小板の混入を最少にすることで,大量輸血患者の多発血栓,輸血発熱反応,HLA抗原感作,病原体(CMV,HTLV,Yersinia菌)感染を防いでいる.輸血後GVHD予防目的に現在実施されている放射線照射を高性能フィルターは代替できる可能性がある.白血球除去による輸血関連免疫修飾への防止効果について結論は出ていない.血小板製剤用白血球除去フィルターを用いた血小板と遠心法によって白血球数低減した血小板では残存白血球数に差がないが,サブセットは異なり,遠心法では単球比率が高い.このため,HLA抗原感作に関与している可能性があり,検証が必要である.prion除去能を併せ持つ白血球除去フィルターが開発されているが,臨床への導入は未だである.

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