日本内科学会雑誌
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今月の症例
反応性amyloidosisによる急性腎不全で発症したCrohn病の1例
二尾 健太山口 太輔坂田 資尚下田 良坂田 祐之藤本 一眞岩切 龍一
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2014 年 103 巻 8 号 p. 1939-1941

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抄録
反応性amyloidosis(AMY)は慢性炎症により産生された血清amyloid Aの代謝産物が沈着し組織障害を来たす疾患であり,難治性合併症の一つである.症例は53歳,女性.反応性AMYによる急性腎不全を契機にCrohn病と診断された.消化管病変は胃・十二指腸から大腸まで広範に渡っていた.methylprednisolone(mPSL),granulocyte apheresis(GCAP),infliximab(IFX),dimethylsulfoxide(DMSO)等の集学的治療により症状は著明に改善した.通常反応性AMYは罹患期間が長期になるほど発症リスクが高くなるが,本症例の様に罹患範囲が広範な場合は早期より反応性AMYの合併に注意する必要がある.
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© 2014 一般社団法人 日本内科学会
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