日本内科学会雑誌
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今月の症例
多発骨折を契機に診断され,アドステロールシンチで集積を認めなかったsubclinical Cushing症候群の1例
文 勝徹栗原 琴美玉井 杏奈吉田 陽子上野 宏樹山上 啓子細井 雅之金本 巨哲
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2017 年 106 巻 7 号 p. 1454-1460

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抄録

69歳,女性.55歳時より他院で骨粗鬆症治療を開始した.67歳時より多発骨折を来たし,中心性肥満様の体型からCushing症候群が疑われ紹介受診した.Cushing徴候は明らかではなかったが,内分泌学的検査と画像検査から左副腎腫瘍によるsubclinical Cushing症候群と診断した.特徴的な身体徴候を認めない閉経後女性の脆弱性骨折においても,内分泌疾患の可能性を考慮する必要がある.

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© 2017 一般社団法人 日本内科学会
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