2022 年 111 巻 1 号 p. 22-29
肝硬変の画像診断はさまざまな方法がある.超音波による形態診断は古くから行われ,腹水診断等進行した肝硬変での診断能は高い.近年エラストグラフィにより肝硬度を測定することで肝線維化を診断する方法により肝線維化のステージ毎の客観的評価がされるようになった.一定の炎症や胆汁うっ滞,うっ血等の要素を除くとその診断能は極めて高く,原因検索以外の線維化ステージ診断においては肝生検に替わる非侵襲的な方法となりつつある.さらに発癌リスクや非アルコール性脂肪肝炎の線維化診断にも使用される.