2023 年 112 巻 11 号 p. 2122-2128
49歳,女性.6カ月前の健診で軽微な蛋白尿と尿糖を指摘されていた.左眼の飛蚊症を自覚し,眼科で左ぶどう膜炎と診断された.その際に検尿異常と腎機能障害を指摘され腎臓内科へ紹介となり,腎生検で尿細管間質性腎炎を認め,尿細管間質性腎炎ぶどう膜炎症候群(tubulointerstitial nephritis and uveitis syndrome:TINU症候群)と診断した.TINU症候群は,経過中にぶどう膜炎の再発や慢性腎臓病(chronic kidney disease:CKD)へ進行することも多く,内科医と眼科医が連携して診療にあたることが重要である.