日本内科学会雑誌
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今月の症例
Jarisch-Herxheimer反応が診断の端緒となったWeil病の1例
小林 俊諒豊嶋 弘一山田 英嗣南 博仁藤枝 敦史玉木 茂久
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2023 年 112 巻 6 号 p. 1005-1011

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抄録

80歳台,男性.筋肉痛,発熱を認め前医に受診した際,血小板減少,急性腎障害,肝障害を認め播種性血管内凝固症候群(DIC)疑いとして紹介受診となった.診断に先行して抗菌薬投与を開始したところ,Jarisch-Herxheimer反応を示唆する徴候を認め,Weil病(黄疸出血性レプトスピラ症)を疑い検体提出に至った.黄疸は遷延したものの,抗菌薬早期開始により比較的良好な経過をたどった.血小板減少に急性腎障害,黄疸を伴う症例ではレプトスピラ症も鑑別に挙げる必要がある.

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© 2023 一般社団法人 日本内科学会
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