2024 年 113 巻 2 号 p. 242-248
これまで手術でしか治療ができなかった構造的心疾患に対して,近年カテーテルによる低侵襲治療が広く応用されている.特に弁膜症疾患では手術リスクが上がる高齢で増加する傾向があり,低侵襲治療のニーズは高まっている.僧帽弁閉鎖不全症(mitral regurgitation:MR)へのカテーテル治療で最も臨床応用され,日本でも2018年から使用されているのがMitraClipⓇである.MitraClipⓇの適応は,有症候性の一次性および二次性重症MR(3+~4+)で左室駆出率≥20%であり,かつ一次性MRの場合は外科的開心術が困難な患者とされている.二次性MRに対するMitraClipⓇはガイドラインでクラスII aに位置付けられ,心不全治療デバイスとしての役割も期待されている.