日本内科学会雑誌
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今月の症例
髄液抗CCP抗体価と抗CCP抗体価指数の推移が診断,治療効果判定に有用と考えられたリウマチ性髄膜炎の1例
杉山 芙美花江澤 直樹田尻 正輝荻原 直樹東山 史子大屋 房一前島 俊孝古谷 力也
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2024 年 113 巻 2 号 p. 269-276

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抄録

70歳男性.関節リウマチ(rheumatoid arthritis:RA)の治療中にCRP高値が持続しメトトレキサートの増量,次いでフィルゴチニブへ変更されたが,発熱,頭痛,意識障害が出現した.髄液抗環状シトルリン化ペプチド(cyclic citrullinated peptides:CCP)抗体価,頭部造影MRI,脳生検病理からリウマチ性髄膜炎と診断し,ステロイド治療により症状は軽快した.リウマチ性髄膜炎はRAの既往,臨床症状や画像所見に加え,髄液抗CCP抗体価と抗CCP抗体価指数が診断,治療効果判定の一助となり得る.

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