“サルコペニア”とは,骨格筋量減少と筋力低下を意味し,その有病率の高さ,有害健康転帰への影響の大きさなどから,現在注目されている疾病の一つである.幾つかの国際的なワーキンググループによりサルコペニアの判定基準が報告されているが,我々はアジアサルコペニアワーキンググループ(AWGS)において,アジア人用の診断基準を策定してきた.2014年より骨格筋量,握力,歩行速度などによりサルコペニアを判定することとしているが,2019年の改訂版において一般診療でも診断が可能なように修正した.対策方法としては,レジスタンス運動の実施とたんぱく質(アミノ酸)の摂取が推奨されており,これらにより骨格筋量増加,筋力増強,身体機能改善効果が得られることが示されている.今後,基礎研究・臨床研究の進展により,エビデンスに基づく適切なサルコペニアのマネジメントが実施されることが望まれる.