日本内科学会雑誌
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今月の症例
コハク酸シベンゾリンによる薬剤性肺炎の1例
長谷川 大南須原 康行真木 健裕三浦 巧別役 智子檜澤 伸之西村 正治小野塚 久夫筒井 裕之
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2006 年 95 巻 7 号 p. 1362-1364

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抄録
症例は70歳男性. 発作性心房細動に対し, コハク酸シベンゾリン (シベノール®) の服用を開始したところ, 15日目ごろより労作時呼吸困難を自覚し, 25日目に胸部異常陰影を指摘された. 抗生剤投与にて改善がみられないため, 我々はコハク酸シベンゾリンによる薬剤性肺炎も疑い, 同剤を中止した上でステロイド治療を施行した. 肺炎の改善を認めたが発作性心房細動が再発したため, 慎重な観察の下同剤を再開したところ肺炎の再増悪を認めた. 以上よりコハク酸シベンゾリンによる薬剤性肺炎と診断した.
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© 2006 一般社団法人 日本内科学会
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