日本内科学会雑誌
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II.人獣共通感染症
4.E型肝炎
加藤 孝宣高橋 和明
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2007 年 96 巻 11 号 p. 2418-2422

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抄録

この数年間でE型肝炎に関する常識は大きく変化した.かつては輸入感染症であったはずのE型肝炎は,今や国内感染の頻度が輸入感染を遥かに上回っている.そして国内感染の主な感染経路が動物由来であることが明らかとなってきた.鹿・猪・豚の肉や内臓を非加熱,あるいは不充分加熱状態で食することによりE型肝炎が起こり得る.原因不明の急性肝炎症例ではE型肝炎も選択肢の一つとして認識すべきである.

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© 2007 一般社団法人 日本内科学会
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