日本内科学会雑誌
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III.主な薬剤性肺障害
5.漢方薬
本間 行彦
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2007 年 96 巻 6 号 p. 1137-1142

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抄録

漢方薬による肺障害として最も知られている小柴胡湯による間質性肺炎を中心に概説した.この本体は小柴胡湯によるアレルギー性急性間質性肺炎であり,慢性で予後の悪い特発性間質性肺炎とは本質的に異なる疾患である.早期診断,早期治療により原則として完治する疾患と考えられるが,過去に死亡者を10名出し,注目された.ここでは,その具体的対策方法を中心に述べたが,何よりも,漢方薬にも副作用の可能性のあることを認識することが重要である.

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© 2007 一般社団法人 日本内科学会
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