日本内科学会雑誌
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今月の症例
原因不明の低血糖発作を頻発し脾臓サルコイド結節摘除により低血糖発作が消失した1例
荻原 唯子森 聖二郎岩間 水輝沢辺 元司金澤 伸郎古田 光金原 嘉之田村 嘉章荒木 厚井藤 英喜
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2009 年 98 巻 11 号 p. 2882-2884

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抄録

症例は71歳,女性.インスリン非依存性の空腹時低血糖を頻発し,脾腫瘤摘除により低血糖は消失した.脾腫瘤の組織所見は非乾酪性類上皮細胞肉芽腫(サルコイドーシス)であった.摘出術前後で血清インスリン様増殖因子-II(IGF-II)濃度は変化しなかったが,IGF-I濃度は半減した.摘出したサルコイド結節にはIGF-II発現は認められなかったが,IGF-I mRNA発現は正常脾組織の1.8倍であった.

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© 2009 一般社団法人 日本内科学会
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