2009 年 98 巻 12 号 p. 3019-3025
喘息の診断で陥りやすいピットフォールは高齢者に多い.最も頻度が高く,しかも鑑別が難しいものは,chronic obstructive pulmonary disease(COPD)と心不全である.これらを含めた喘息と誤診しやすい疾患の鑑別診断のためには,詳細な問診・身体所見の他に,呼吸機能検査,画像検査,その他の生理検査や検体検査などを行うが,注意して評価しなければならない.喘息はありふれた疾患だけに,鑑別すべき疾患が多い.ここでは陥りやすいピットフォールトそれに対する対策について述べた.