日本内科学会雑誌
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Toxic shock syndromeの1例
蔡 清霖島 正義中田 恵輔河野 健次佐藤 彬楠本 征夫小路 敏彦長瀧 重信西本 隆男山口 恵三
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1987 年 76 巻 6 号 p. 874-877

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抄録

われわれは, 25才の初産婦で,分娩中に高熱,嘔吐,下痢および全身皮膚の発赤が突然出現し,その後ショック状態に陥った症例を経験した.細菌学的検査では,患者の腟分泌物から黄色ブドウ球菌が検出され,さらに, toxic shock syndrome toxin-1 (TSST-1)を産生することも証明された.以上より,本症例をtoxic shock syndromeと確定診断した.米国においては,すでに2000例以上が報告されているが,本邦での報告ははなはだ少ない.本邦において,膣分泌物から病原菌並びにTSST-1が証明されたのは,本例が第1例であるので報告する.

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