日本内科学会雑誌
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先天性第XI因子欠乏型の1家系本邦34家系の文献的考察
光宗 皇彦木津 裕州玉尾 博康桑島 実
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1989 年 78 巻 1 号 p. 91-92

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抄録
症例. 50才,女性.主訴は,易疲労感.高度鉄欠乏性貧血があり,胃十二指腸潰瘍からの出血が原因であった. aPTTは65秒と延長し,第XI因子活性が4.8%と低下していた.父親の第XI因子活性は42%と低下していた.本症例はmajor PTA欠乏症,父親はminor PTA欠乏症と考えられた.第XI因子欠乏症は本邦で34家系しか報告されていないが,凝固時間軽度延長でも充分検索すれば,まれな凝固因子異常が発見される可能性が示唆された.
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