日本内科学会雑誌
Online ISSN : 1883-2083
Print ISSN : 0021-5384
ISSN-L : 0021-5384
1.高カルシウム血症
4)家族性低カルシウム尿性高カルシウム血症
森本 勲夫
著者情報
ジャーナル フリー

1993 年 82 巻 12 号 p. 1959-1963

詳細
抄録

家族性低カルシウム尿性高カルシウム血症は家族性に高Ca血,低P症を呈しながら,その症状や骨所見に乏しく,原発性副甲状腺機能亢進症と異なる予後の良い病態である.本症の尿中Ca排泄は低値,血清PTH値および副甲状腺組織は正常で,副甲状腺亜全摘を行っても高Ca血症は是正されない.原因として,腎でのCa再吸収の亢進と, Caに対する組織の感受性の低下が示唆されている.最近,遺伝子の方から本症の病因解明が行われている.

著者関連情報
© (社)日本内科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top