日本内科学会雑誌
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1.悪性腫瘍に伴う高カルシウム血症とPTHRP
池田 恭治
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1993 年 82 巻 12 号 p. 2017-2022

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抄録

悪性腫瘍に伴う高カルシウム血症は,ほとんどの場合,腫瘍が過剰産生・分泌する副甲状腺ホルモン関連ペプチド(PTHRP)によって起こりhumoral hypercalcemia of malignancy (HHM)症候群と呼ばれる. PTHRPは141個のアミノ酸から成り, PTHと同じ遺伝子ファミリーに属する. HHMの診断は,高カルシウム血症・低リン血症に加えて,血中PTHが高くないことと血中PTHRPの上昇がポイントである.一方, PTHRPはごく少量であるがほとんどすべての正常組織においても産生されており,胎児から成人にいたるまで多様な生理的役割を果たしている.

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