日本内科学会雑誌
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一過性黒内障(amaurosis fugax)を主徴とした抗リン脂質抗体症候群の2症例
古閑 寛石黒 恭子石原 久子宮田 榮三祖父江 文男宮下 泉山本 絋子太田 兼吉
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1993 年 82 巻 5 号 p. 745-746

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抄録

一過性黒内障を主徴とした抗リン脂質抗体症候群の2症例を報告した.第1例は32歳の男性で, SLEと診断された.第2例は33歳の男性で,基礎疾患を有さず,頭部MRIにて無症候性の梗塞巣が認められた.既報告例の検討でも若年者に多く,他の虚血性脳血管障害の合併が高率であることが特徴的であった.他に原因のはっきりしない一過性黒内障では,抗リン脂質抗体によるものの可能性があり,その面の検索も重要と考えられる.

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