減塩法の一つに牛乳を使った「乳和食」がある.牛乳には降圧効果のみでなく血糖値の上昇抑制効果があるといわれている.そこで乳和食と血糖値の関係性を検証することを目的とした実験計画を立案した.本研究は血糖値の抑制効果を検証するための試験食として3種類の試験食について物性面から検討した.じゃがいもを (1) 牛乳と水で煮る,(2) 水で煮た後に脱脂粉乳を添加,(3) 水で煮た後に全粉乳を添加し,水分量とテクスチャー測定を行った.その結果,3種類の試験食の間に水分量,かたさ,付着性に有意な差はみられなかった.しかし,牛乳は加熱することによる調理性のデメリットがあるため,血糖値との関連性を検証するための乳和食として使用する乳製品は,脱脂粉乳や全粉乳が妥当であると考えられる.