名古屋文理短期大学紀要
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金融自由化と流動性制約
関川 靖
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1999 年 24 巻 p. 17-24

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抄録

我が国の金融自由化は, 金融ビックバンを間近に控え終焉を迎えている.我が国の金融自由化は先進国の中でも後発であったが, この金融自由化は先進国ばかりでなく, 東南アジア諸国に於いても実施されている.このことは, 金融自由化により金融市場が整備され資金の効率的配分が可能となり, 経済成長を目標として金融自由化を各国で採用する事になったためである.一方, 金融自由化は流動性制約も解消することになり, このことが経済成長を鈍化させるという上述の金融自由化の効果に対する反論も出ている.本論文では, 金融自由化の効果を詳細に考察した後, 我が国に於いても流動性制約下の世帯が16.5%存在するという研究もあることから, この反論が成立するかどうかを日本経済に関して再考察する.

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© 1999 名古屋文理大学
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