2022 年 43 巻 3 号 p. 100-104
m-ターフェニル構造を持つエポキシ樹脂(DGMTP)を合成し,4, 4’- ジヒドロキシジフェニルエーテルと反応させて得られる硬化物の物性を評価した。DGMTP は202.2℃の融点を持つ結晶性の硬化物を与え,ジフェニレンエーテル構造のエポキシ樹脂硬化物の融点よりも14.8℃高い値を示すとともにTg も22.6℃高くなった。また,結晶性を有するDGMTP 硬化物の熱伝導率は0.31 W/m・K であり,アモルファス状のビスフェノールA 型エポキシ樹脂硬化物に対して約1.5 倍の値を示すとともに,吸水率は半減した。