2022 年 43 巻 3 号 p. 105-110
我々は,これまでシアナートエステル樹脂/エポキシ樹脂へ脂肪族アミン骨格を有する熱潜在性硬化剤を適用することにより,100 ℃程度の低温下において迅速硬化が可能であり,得られたネットワークポリマーは高い物性と接着力を持つことを明らかにしている。そこで硬化物の接着性能および線熱膨張係数,ネットワークポリマーの形成による体積変化について硬化反応または架橋構造の観点から検討した。その結果,エポキシドの開環反応によって生じる水酸基が基材との高い接着力に寄与していることが明らかとなった。また,シアナートエステルの3 量化によって生じる剛直なトリアジン構造が線熱膨張係数を低下させる一方で,硬化収縮を増加させることが明らかとなった。