ネットワークポリマー論文集
Online ISSN : 2434-2149
Print ISSN : 2433-3786
総説
バイオ応用を目指した双性イオンポリマーゲルの設計
戸井田 さやか森本 展行
著者情報
ジャーナル 認証あり

2024 年 45 巻 1 号 p. 3-12

詳細
抄録

高分子鎖の同一側鎖内に正電荷と負電荷の両方をもつ双性イオンポリマーは,バイオイナートな生体適合性を示す。本稿では,双性イオンポリマーおよびそのポリマーからなるゲルの生体適合性を軸に概観し,バイオ応用に向けたゲルの設計について解説する。中でも創傷治癒に活用できるゲルや体内に移植できるゲル,ゲルの網目構造を改変させて調製した強靭なゲル,切断が生じても自発的に修復可能な自己修復性ゲル,さらにはヒトの動きや感覚,創傷部位の病態変化をセンシングできるゲルなど,最近の双性イオンポリマーゲルの開発動向をまとめた。

著者関連情報
© 2024 合成樹脂工業協会
次の記事
feedback
Top