2026 年 47 巻 3 号 p. 155-171
有機多孔性材料は,分子構造や材料特性の設計が可能であり,ガス貯蔵,CO2 吸収,分離膜,水処理,汚染物質除去,光触媒,エネルギー変換,電池,エレクトロニクス,バイオ・医療,食品など様々な分野で利用されている。有機多孔性材料のひとつである多孔性ポリマー材料は,その組成,構造,特性,用途が多様であるため,各々の材料に対して,あるいは類似する材料に対して異なる名称が用いられる傾向があり,誤解や混乱を招きがちである。本稿では,多孔性ポリマー材料に関する研究開発の動向を把握するために,最近10 年間に報告された主要な総説を材料の種類や用途・分野別に分類し,さらに幾つかの代表的な多孔性ポリマー材料の作製方法や構造ならびに機能や特性について概説する。また,研究開発の最新状況と今後の方向性についても述べる。