ネットワークポリマー
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総説
主鎖骨格がSi-Si 結合やGe-Ge 結合からなる ネットワークポリマーの合成と機能
渡辺 明
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2010 年 31 巻 1 号 p. 24-35

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抄録
近年の光電子デバイスの高密度・高集積化や記録材料の大容量化に伴い,様々な材料において高屈折率化が求められている。高分子材料においても,1.8 を超えるような高屈折率特性が望まれるが,従来の炭素系の高分子材料においては実現が困難であった。高分子材料の高屈折率化の手法の一つとして,高周期元素からなるポリマー系の開発が考えられる。主鎖がSi-Si 結合やGe-Ge 結合からなるポリシランやポリゲルマンは,それに該当する高分子である。これらのポリマーは主鎖に沿ったσ共役性を示し,その物性は主鎖骨格の影響を顕著に受ける。ナノクラスター状のGe 骨格を有する有機ゲルマニウムポリマーにおいては,1.8 を超える高屈折率特性が示された。
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© 2010 合成樹脂工業協会
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