抄録
メルカプト基含有シランカップリング剤で球状シリカ粒子の表面処理を行い,シラン分子鎖の易動性におよぼすアルコキシ基の数(2 または3),および分子混合比と被覆量の影響を1H パルスNMR で検討した。表面処理時に添加したシラン量は,単分子層被覆に必要な量の1.5 ~7.0 倍としてシランの被覆量を変化させた。アルコキシ基の数が2 の場合のシラン鎖は直鎖状,3 の場合はネットワーク状になり,パルスNMR による緩和挙動は前者がフレキシブルで後者がリジッドであることを示していた。混合処理系は両者の中間で,混合比に依存してネットワークの疎密が変化した。また,被覆量とアルコキシ基の数が2 の成分が増加するほどシラン分子鎖の易動性が上昇した。