2013 年 34 巻 5 号 p. 272-278
紫外光リソグラフィ用フォトレジストは,半導体製造用の超微細加工やプリント配線板の回路作製のための材料として不可欠なものである。フォトレジスト材料は紫外光照射による溶解性の変化を利用するものであり,光照射で現像液に不溶になるものはネガ型レジスト,逆に光照射で可溶になるものはポジ型レジストレジストと呼ばれる。両タイプのレジストについては非化学増幅型と化学増幅型が有り,後者は極めて高感度であり,半導体用微細加工のKrF エキシマーレーザ(248 nm)やArF エキシマーレーザ(193 nm)を光源とした光リソグラフィに用いられている。 また,EUV(13.5 nm)リソグラフィ用レジストにも化学増幅型が使われている。本稿では,各種波長の光を用いたリソグラフィに用いられるフォトレジストのうち,架橋反応を活用したネガ型レジストに焦点を絞り,その設計概念を紹介した。