抄録
ラジカル重合開始剤を用いずに液晶中でモノマーの重合反応を起こす手法について検討した。液晶中に溶解させたモノマー,2,6- ジメタクリロイルオキシナフタレン(2,6-DMANaph)に紫外光を照射すると,2,6-DMANaph の光フリース転移でラジカルの発生が起こり,重合反応が進行,高分子層を形成することが,IR スペクトル,High Performance Liquid Chromatography( HPLC),Scanning electron microscopy( SEM),およびTransmission electron microscopy(TEM)分析により推測された。2,6-DMANaph を用いて液晶セル中に高分子層を形成させる場合,重合反応開始のためにラジカル重合開始剤を用いなくてもよいので,紫外光照射による電荷保持の低下は無く,液晶デバイスへの応用が可能であることが示された。