ネットワークポリマー
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架橋ポリスチレン/液状ポリブタジエン二成分混合手法による 性状変化
米田 昌弘松本 幸三遠藤 剛
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2016 年 37 巻 6 号 p. 253-259

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抄録

架橋ポリスチレンと液状ポリブタジエン混合系の二成分混合材料を種々の方法で調製し,その形状ならびに熱転移挙動について検討を行った。架橋ポリスチレン/液状ポリブタジエン混合物(重量比1/1)を両ポリマーのジクロロメタン溶液から40 ℃で減圧濃縮して調製した場合は,固体ポリマーと液状ポリマーの明らかに相分離した材料が得られた。この材料を示差走査熱量分析(DSC)により分析したところ,液状ポリブタジエン単体のガラス転移温度(Tg)(-91.0 ℃)と架橋ポリスチレン単体のTg(103.1 ℃)によく一致する二つのTg が観測された。一方,同様の架橋ポリスチレン/液状ポリブタジエン混合物(重量比1/1)を両ポリマーの1,4- ジオキサン溶液中から凍結乾燥して調製した場合には,パウダー状の固体材料のみが得られた。さらに,この材料のDSC 分析では,ポリブタジエンに由来するTg が高温側にシフトして-88.8 ℃に,架橋ポリスチレンに由来するTg が低温側にシフトして97.8 ℃に観測された。このことから,これらのポリマーの混合物から混合方法により性状の大きく異なる材料が得られることが明らかとなった。

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© 2016 合成樹脂工業協会
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