ネットワークポリマー
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Print ISSN : 1342-0577
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粗視化分子動力学シミュレーションによる フェノール樹脂架橋ネットワーク構造のモデリングと応力歪解析
和泉 篤士首藤 靖幸萩田 克美柴山 充弘
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2017 年 38 巻 5 号 p. 226-231

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抄録

汎用ワークステーションによるフェノール樹脂の大規模分子動力学(MD)シミュレーションを実現するため,ユナイテッドアトムモデルを用いた反応MD シミュレーション手法を開発した。フェノールとホルムアルデヒドの縮合反応をモデル化し,フェノール核のortho およびpara 位の反応速度定数比を考慮したシミュレーションを行った結果,反応率α=0.85 の架橋ネットワーク構造を得た。ゲル化点はα=0.58 であった。反応由来の局所応力を減らすため,反応速度を遅くし,反応粒子の幾何学配置制約も課した。また300 K における応力歪解析の結果,引張弾性率はαの上昇とともに増加し,α=0.85 において4.5 GPa となった。先行研究における実験結果や大規模全原子MD シミュレーション結果との良い一致が得られ,本粗視化手法の有効性が確認された。

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© 2017 合成樹脂工業協会
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