抄録
ネットワークポリマーで架橋密度が低く, ネットワークを構成するポリマーが激しく分子運動している場合は, ゴムやゲルのようなゴム系ネットワークポリマーが得られる。その物性の特徴は可逆的大変形や超低弾性率であり, エントロピー弾性が主因となっている。ここでは, これらの物性を主にパルス法NMRを使って分子運動性の面から研究した例を紹介する。具体的には, 物理的に見たゴム弾性の特徴, 伸張下のゴムの分子運動性の変化と結晶化, 充てん剤補強ゴム中でのゴム分子鎖の運動性, ゲルの相転移と分子運動性, 熱可塑性エラストマーの物性と分子運動性などである。最後にゴム物性の特徴を生かした応用として最近注目されている免震ゴムについても触れた。