ネットワークポリマー
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ビフェニレン骨格を有する新規エポキシ樹脂の合成と硬化
飯島 孝雄張 偉福田 和吉友井 正男
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1998 年 19 巻 3 号 p. 139-147

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抄録
2,2',3,3'5,5'-ヘキサメチル-4,4'-ビフェノールを出発原料とし, エピクロロヒドリンとの相間移動反応によりエピクロロヒドリン付加体を合成し, 低温でアルカリにより閉環して新規エポキシ樹脂 (DGEHMB) を合成した。今回合成したDGEHMBの溶融粘度は, 類似の構造を有する市販の3,3'5,5'-テトラメチル-4,4-ビフェノールジグリシジルエーテル (YX4000TM) に比してやや大であった。メチルヘキサヒドロフタル酸無水物を硬化剤として, 示差走査熱量計 (DSC) により硬化挙動を検討すると, DGEHMBの硬化反応性はYX4000と同程度であった。DGEHMB硬化物の曲げ強度, 弾性率は, YX000硬化物に比してやや大であった。DGEHMB硬化物の破壊靭性値 (KIC) およびガラス転移温度は, YX4000硬化物と同程度であった。
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