ネットワークポリマー
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側鎖にアゾベンゼンおよびアントラセン残基を有するポリマー類の合成とその光反応特性および屈折率変化
山本 優工藤 宏人小野 由智西久保 忠臣
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2006 年 27 巻 1 号 p. 10-19

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抄録
側鎖にアゾベンゼン残基を有するポリマー類P-1~P-4と, 側鎖にアントラセン残基を有するポリマー類P-5~P-8を合成し, その光反応特性, 蓄熱特性, 光異性化反応の繰り返しによる耐久率の評価および光照射前後の屈折率変化について検討を行った。光異性化反応は, 光照射を250-W超高圧水銀灯を用いて行い, ポリマーのフィルム状態において検討した。その結果, アゾベンゼン残基を有するポリマーは約30秒でトランス体からシス体への異性化反応が進行し, アントラセン残基を有するポリマーは, 4~9分で二量化反応が進行することが判明した。また, アゾベンゼン残基を有するポリマーの蓄熱量は5~18kJ/mol, アントラセン残基を有するポリマーは, 4~27kJ/molであることが明らかとなった。さらに, 光照射前後による屈折率の測定を行った結果, アゾベンゼン残基を有するポリマーの屈折率変化は0.010~0.0l8, アントラセン残基を有するポリマーは, 0.052~0.075であった。アントラセン残基を有するポリマーの大きな屈折率変化は, 光照射により二量化反応が進行し, 架橋部位を形成することから, 光照射後のポリマーの密度が大きく変化したためと考えられる。
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