日本語教育
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研究論文
年少者日本語教育における研究課題の変遷
―学校と教育の再構築へ向けて―
南浦 涼介本間 祥子
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2021 年 179 巻 p. 62-76

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抄録

 本研究の目的は,過去40 年間の年少者日本語教育に関する研究論文を対象に研究課題の変遷を通史的に整理し,今後の展望を提起することである。また,どのような枠組みによって研究が展開されてきたのか,特に1990 年代以降の研究パラダイムの動態を意識しながら検討していくことで,今後の年少者日本語教育研究の課題と展望を示していく。そのために,6 誌の査読誌の中から,年少者日本語教育に関連する研究論文を抽出し,研究課題をカテゴリー化したうえで,それらが時代の中でどのように展開されてきたのかを分析した。結果,1980 年代以降の年少者日本語教育は,学会による状況の課題提起と事例研究による具体化,およびポストモダニズムの認識論的影響を受けて対象や視点が拡張しながら研究が積み重ねられてきたことが明らかになった。一方で,「学校」と「教育」を再構築していくという点は今後研究を進めていく際の重要な観点となることを指摘した。

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© 2021 公益社団法人 日本語教育学会
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