2002 年 2002 巻 3 号 p. 345-350
風化炭は多量のフミン酸を含んでいるが,フルボ酸の含有量はきわめて低い特徴をもっている.本論文では,中国新疆産風化炭から抽出したフミン酸をオゾンおよび過酸化水素により酸化分解を行い,水溶性であるためフミン酸より付加価値の高いフルボ酸を製造することを検討した.オゾン酸化によって,可溶成分であるフルボ酸画分と有機酸として主にギ酸とシュウ酸が得られた.それぞれの生成量は,フルボ酸画分が炭素収率で20[C%],ギ酸は39[C%],シュウ酸は13[C%]得られた.酸化分解によって製造されたフルボ酸は,風化炭から抽出により得られたフルボ酸に比べ,酸素含有率が高いことが明らかとなった.
この記事は最新の被引用情報を取得できません。