人間ドック (Ningen Dock)
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原著
腹部超音波検査を契機に発見された十二指腸GISTの一例
中津川 克子真庭 淳子鈴木 寿美子榎本 秀樹五島 知郎市村 茂浅尾 高行
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2010 年 25 巻 1 号 p. 60-64

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抄録
目的:Gastrointestinal stromal tumor(以下,GIST)は消化管に発生する粘膜下腫瘍である.今回,上部消化管造影検査では指摘されず腹部超音波検査(以下,US)を契機に発見された十二指腸GISTの一例を経験したので報告する.
症例:46歳男性.USにて胆嚢体部背側,膵頭部近傍に3cm大の類円形で境界明瞭な十二指腸由来の腫瘤を認めた.腫瘤の内部は斑状の高エコー域を伴う肝実質と等エコーの腫瘤で,カラードプラでは辺縁にわずかな血流を認めた.CT,MRIで腫瘤は十二指腸下行脚に存在し,造影CTで腫瘤は不均一に造影され,MRI T1強調画像で軽度の低信号,Dynamic studyの早期相で不均一に濃染された.十二指腸部分切除術が施行され,病理組織学的に低リスクの十二指腸GISTと診断された.
結論:本症例は十二指腸から管外性に発育した腫瘤で,上部消化管造影検査は指摘されなかったが,USでは十二指腸から管外性に発育したことで,消化管ガスの影響を受けることなく容易に描出されたものと思われる.USはリアルタイムに腫瘤の発生部位を同定することができ粘膜下腫瘍の発見にも有用である.
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© 2010 公益社団法人 日本人間ドック学会
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