人間ドック (Ningen Dock)
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症例報告
人間ドック時の超音波検査で上腸間膜動脈瘤を認めた7例
丸山 勝森 貴子三枝 義信小田 福美坂口 正髙古畑 総一郎永吉 実紀子鈴木 丈夫
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2015 年 30 巻 1 号 p. 71-75

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抄録
目的:無症候性の上腸間膜動脈(以下,SMA)瘤の報告はごくまれであり,超音波検査についての報告は少ない.我々は人間ドックで経験した症例について,その超音波像を検討した.
方法:人間ドック時の超音波検査でSMA拡張像を呈していた7例について,①軸と直交する最大径,②軸方向の瘤の広がり,③瘤に近接する正常血管径,④SMA起始部から瘤までの距離,⑤FLAP様構造の有無の5項目を評価した.
結果:7例は全員男性で,年齢は59.9±25.1歳(平均±2SD)(39~76歳)であった.超音波検査での計測値は瘤径:9.8±1.2mm(8.6~10.3mm),瘤の範囲:26.6±23.2mm(17.2~50.1mm),正常部血管径:6.2±1.7mm(4.8~6.9mm),SMA起始部から瘤までの距離:24.0±13.9mm(12.4~30.7mm,2例は計測できず)であった.7例中3例で,内腔にFLAP様の構造を認めた.
結論:SMAの病変は急性腹症として報告されることが多く,人間ドックで指摘されることはごくまれである.背景として,拡張像を呈していても気付かない,消化管ガスの影響で描出できない,観察対象とされていないことが考えられる.人間ドック等のスクリーニング超音波検査でも無症候性のSMA病変を念頭におき検査することで,所見の検出が可能になると考えられる.
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© 2015 公益社団法人 日本人間ドック学会
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