人間ドック (Ningen Dock)
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原著
人間ドック当日の結果説明・保健指導の現状と効果
東 ゆかり佐藤 泰子原口 美明小竹 文雄
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2022 年 36 巻 5 号 p. 684-690

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抄録

目的:当日医師からの結果説明とそれに基づいた保健指導の実施状況を把握するとともに,その効果を評価すべく生活習慣病に関連した検査項目の1年後の変化について比較検討を行う.

方法:2018年度に血圧・脂質・血糖・体重において要経過観察もしくは要治療判定があった554人(男性360人,女性194人,平均年齢53.5±9.3歳)を対象とした.ただし,2019年度投薬治療者は対象から除外した.対象において指導実施率や年齢性別の割合などを算出した.また,対象を指導実施群(430人)と未実施群(124人)に分け,収縮期血圧(n=45)・拡張期血圧(n=52)・LDL-C(n=264)・HDL-C(n=17)・中性脂肪(n=30)・HbA1c(n=89)・体重(n=277)の7項目について2019年度と比較した.統計解析にはt検定を用いた.

結果:指導実施率は77.6%であった.対象は40~60歳代男性が59.6%を占めていた.実施群において,収縮期血圧・拡張期血圧・LDL-C・HDL-C・中性脂肪において有意な改善が認められた.未実施群において,有意な改善が認められたのは,LDL-Cのみであった(p<0.05).HbA1cについてはいずれも有意な改善が認められなかった.

結論:現在の当日結果説明と保健指導は検査データ改善にある程度効果があったと評価できた.HbA1cについては検査データの改善が認められなかったことから,指導内容や指導方法の見直しが課題となった.

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© 2022 公益社団法人 日本人間ドック学会
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