人間ドック (Ningen Dock)
Online ISSN : 2186-5027
Print ISSN : 1880-1021
ISSN-L : 1880-1021
臨床経験(活動報告)
CO2センサを活用した循環器健診車内の換気可視化の検討
齋藤 彰石垣 陽横川 慎二川内 雄登田中 晴美浅野 美穂小川 美紀石川 正悟髙橋 里美齋藤 泰紀
著者情報
ジャーナル フリー

2022 年 37 巻 4 号 p. 699-707

詳細
抄録

目的:循環器健診車の各種換気条件における換気回数を調査し,適切な換気方法を提言することができるか検討した.

方法:健診車内をドライアイスにより濃度の高いCO2ガスで満たし,①各窓開け5cm,②前部換気扇「弱」・後部換気扇「弱」,③前部換気扇「強」・後部換気扇「弱」,④前部換気扇「弱」・後部換気扇「弱」に加え各窓開け5cm,⑤前部換気扇「強」・後部換気扇「弱」に加え各窓開け5cmの5つの条件下で換気を行い,CO2ガスの濃度変化からザイデルの式を用いて換気回数を求めた.

結果:5つの換気条件のうち3つ(①④⑤)で米国疾病対策予防センター(Centers for Disease Control and Prevention: CDC)および,日本の感染隔離病棟における毎時12回以上の換気回数を達成でき,中でも換気扇と窓開けを併用した条件(④⑤)では毎時20回以上の換気回数を記録できた.

結論:条件(①④⑤)であれば換気回数は十分であり,また換気扇の騒音による弊害も少ないことから条件④は健診車の換気方法として推奨できる.

著者関連情報
© 2022 公益社団法人 日本人間ドック学会
前の記事 次の記事
feedback
Top