2008 年 22 巻 5 号 p. 775-781
動脈硬化性疾患予防ガイドライン2007は,わが国の疫学的,臨床的エビデンスに基づいて改訂された.まず,高脂血症を脂質異常症とした.低HDL-C血症を重視したためである.また,この診断基準から総コレステロールを割愛し,LDL-Cでの判断を重視した.脂質異常症の診断に引き続いて,患者を一次予防と二次予防に分類し,一次予防については,危険因子の数に応じて低,中,高リスク群に分類し治療方針を決定する。一次予防では生活習慣の改善を重視し,高リスクや二次予防ではエビデンスに基づいた薬物療法も考慮する.