西日本皮膚科
Online ISSN : 1880-4047
Print ISSN : 0386-9784
ISSN-L : 0386-9784
症例
色素性痒疹
宇都宮 卓二永井 隆重見 文雄武田 克之
著者情報
ジャーナル 認証あり

1978 年 40 巻 5 号 p. 847-850

詳細
抄録

症例1 13才男子, 初診 昭和51年9月24日, 昭和50年春ころよりそう痒あるざ瘡様皮疹が前胸, 肩, 肩甲骨間部に出現し, 同部に網目状色素沈着をきたした。ステロイド内服, 外用は無効であつた。DDS 3T/日, シノミン2g/日投与にて, 皮疹は軽快した。以後再発をみていない。
症例2 24才女子, 初診 昭和52年3月23日, 昭和47年ごろより, 胸部, 上背部, 肩にそう痒性紅斑が出現した。ブラジャーのあたる部分に皮疹は初発し, 網目状色素沈着をきたした。特別な治療は行なわず, 約4ヵ月後にそう痒は消失した。6ヵ月目ころより色素沈着も退色し始め, 以後再発をみていない。自然治癒と思われる。
症例3 18才女子, 初診 昭和51年11月18日, 昭和50年末, 前胸部にそう痒性紅斑および色素沈着が出現した。皮疹は夏より冬に強かつた。ステロイド外用は無効であつた。

著者関連情報
© 1978 日本皮膚科学会西部支部
前の記事 次の記事
feedback
Top