西日本皮膚科
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研究
Betamethasone Dipropionateの全身への影響
—とくに下垂体-副腎機能の抑制を中心に—
武田 克之原田 種雄重見 文雄白石 聰
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1978 年 40 巻 5 号 p. 903-909

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抄録
皮膚病変が広範な入院患者10例を被験対照にして0.064% betamethasone dipropionate cream (BMD)をODTで1日30g, 3日連続して5例(総量90g), 1日10g, 7日連続して3例(総量70g), 1日5g, 7日連続して2例(総量35g)に外用し, 全身への影響を主として血漿コーチゾル濃度と尿中17-OHCSの排泄量を経日的に測定し検討した。比較的大量(総量70gないし90g)を密封包帯法というきびしい条件下で外用すると, かなり全身への影響がみられ, とくに下垂体—副腎皮質機能に抑制的に働くが, 一時的であり, 外用中止後すみやかに(2ないし5日の間に)外用前値に復元した。BMD外用による全身への影響は軽いといえよう。
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© 1978 日本皮膚科学会西部支部
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