1987 年 49 巻 1 号 p. 120-125
難治性皮膚潰瘍に対する凍結乾燥豚真皮(LPDS)の有効性と安全性について, 探索的な検討を行つた。対象とした広義の難治性皮膚潰瘍を有する40症例に対するLPDS貼付の有用性の判定結果は, きわめて有用20例(50%), 有用10例(25%), やや有用6例(15%), 好ましくない4例(10%)であつた。全例において, 細菌感染の状態を観察したが, 二次感染を生じ増悪した症例は皆無であつた。LPDSによる難治性皮膚潰瘍治療は期待以上の治療成績を提供してくれた。