西日本皮膚科
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症例
糖尿病患者にみられたカポシ肉腫
馬場 堯加藤 晴久濱田 稔夫関 淳一小林 庸次
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1991 年 53 巻 3 号 p. 520-524

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抄録
糖尿病患者にみられたカポシ肉腫を報告した。患者は69歳男子。1982年頃に右足踵から足底にかけて, 紅色∼暗赤色の丘疹, 小結節が出現し, 徐々に増数増大, 疼痛を伴うようになってきた。組織学的にカポシ肉腫と診断され, 5年後には左足, 両手にも皮疹が出現した。糖尿病に対して, インスリン, 経口血糖降下剤投与を行い, さらにアクチノマイシンD, ビンクリスチンによる化学療法を行ったが, 発病約5年後に消化管出血のために死亡した。剖検では, 消化管, 副腎, 横隔膜, リンパ節など多臓器にカポシ肉腫が認められた。
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© 1991 日本皮膚科学会西部支部
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