西日本皮膚科
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症例
Plantar Fibromatosisの1例
渋谷 博文中村 稔加藤 雪彦大井 綱郎古賀 道之
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2000 年 62 巻 4 号 p. 489-492

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抄録
症例は61歳の男性。既往歴として糖尿病と高血圧があり内服加療中。初診の約20年前に左足底の胼胝を切除。3年前より同部に圧痛のある皮疹が出現し,その後両足底に同様の皮疹が多発した。皮疹は拇指頭大から鶏卵大の常色結節で,足趾に拘縮はなく,手指に皮疹はない。組織は真皮から腱膜に連続する,境界明瞭な線維芽細胞と線維成分より成る腫瘍塊で,本症をplantar fibromatosisと診断した。周囲の腱膜を含めて腫瘍塊を切除し皮弁形成及び全層植皮術を施行した。本症の成因として糖尿病の関与が示唆された。
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© 2000 日本皮膚科学会西部支部
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