西日本皮膚科
Online ISSN : 1880-4047
Print ISSN : 0386-9784
ISSN-L : 0386-9784
研究
難治性アトピー性皮膚炎に対する外用PUVA療法
—治療前後における血清Eosinophil Cationic Protein(ECP)の変動に関して—
笠松 正憲森田 明理
著者情報
ジャーナル 認証あり

2001 年 63 巻 2 号 p. 172-175

詳細
抄録

従来の治療では難治性であったアトピー性皮膚炎患者7人に対し,最小光毒量以下の外用PUVA療法を短期間(2週間·10回照射)行った。平均年齢は20.0歳(15~26歳)。PUVA療法開始時の重症度はSCORAD index 62.3±10.7。照射後全例に重症度の改善がみられた(SCORAD index 33.7±11.3)。メトキサレンローションを塗布していない顔面·頭部についても皮疹の軽減がみられた。同時に,1例を除き血清eosinophil cationic protein(ECP)値は低下がみられた。副作用としては,1例でメトキサレンローションに対し悪心·嘔吐を訴えたが,マスクを使用することで治療は継続可能であり,その他手技の点で問題になることはなかった。

著者関連情報
© 2001 日本皮膚科学会西部支部
前の記事 次の記事
feedback
Top